- マットレスの硬さはどうやって選べばいい?
- 硬め・普通・柔らかめ、自分にはどれが合う?
マットレス選びで最も失敗が多いのが「硬さ」です。「腰痛には硬いマットレスが良い」「柔らかいほうが気持ちよく眠れる」といったイメージだけで選んでしまい、朝起きると腰や肩が痛い…という声は少なくありません。
実は、マットレスの最適な硬さは体重・寝姿勢・体型によって人それぞれ異なります。
<この記事でわかること>
◆体重・寝姿勢別に「自分に合う硬さ」が早見表でわかる
◆硬さの目安になるN(ニュートン)値の見方がわかる
◆今のマットレスの硬さが合っているかをチェックできる
この記事では、睡眠改善インストラクターの監修のもと、マットレスの硬さの正しい選び方を数値の目安を交えながら詳しく解説します。
読み終えるころには、自分がどの硬さを選べばいいのかがはっきりわかりますので、ぜひマットレス選びの参考にしてみてください。
快眠ランドでは、読者に有益で信頼できる情報を提供するため、正確性・客観性を重視し、コンテンツ編集ポリシーを基に執筆しています。
【結論】マットレスの硬さは「体重×寝姿勢×体型」で選ぶ
先に結論からお伝えします。マットレスの硬さは、以下の早見表を目安に選ぶと大きな失敗を防げます。
| こんな人 | おすすめの硬さ | N値の目安(ウレタン) |
|---|---|---|
| 体重が軽め(〜50kg前後) | 柔らかめ〜普通 | 75N前後〜110N未満 |
| 標準体型(50〜80kg前後) | 普通 | 75N以上〜110N未満 |
| 体重が重め(80kg前後〜) | 硬め | 110N以上 |
| 主に仰向けで寝る | 普通 | 75〜110N程度 |
| 主に横向きで寝る | やや柔らかめ〜普通 | 体重に応じて調整 |
| 主にうつ伏せで寝る | やや硬め | 体重に応じて調整 |
迷ったときは「普通(75〜110N程度)」を基準にし、体重や寝姿勢に合わせて一段階ずつ調整するのが失敗しにくい考え方です。
睡眠改善インストラクター竹田 浩一表はあくまで目安です。同じ体重でも筋肉量や体の凹凸で感じ方は変わるため、最終的には「寝たときの姿勢」で判断するのが一番確実です。
マットレスの硬さが睡眠の質を左右する理由
そもそも、なぜマットレスの硬さがそれほど重要なのでしょうか。ここでは、睡眠の専門的な観点から硬さが体に与える影響を解説します。
マットレスの役割は「ただ体を乗せること」ではなく、体を正しい姿勢で支え、睡眠中の負担を減らすことです。この役割を理解しておくと、硬さ選びの基準が明確になります。
理想の寝姿勢は「立ったときの姿勢」
睡眠中の理想的な姿勢は、まっすぐ立ったときの姿勢をそのまま横にした状態といわれています。背骨がゆるやかなS字カーブを描き、首・背中・腰に無理な力がかかっていない状態です。
人の体は頭・背中・お尻が出っ張り、腰がくびれた凹凸のある形をしています。そのため、出っ張った部分は適度に沈み、くびれた腰の部分はしっかり支えられるマットレスが理想です。
この「沈み込み」と「支え」のバランスを決めるのが、マットレスの硬さです。
柔らかすぎると腰が沈んで負担がかかる
柔らかすぎるマットレスでは、体の中でも重いお尻や腰の部分が深く沈み込みます。すると体が「くの字」のように曲がった姿勢になり、腰まわりの筋肉が一晩中緊張した状態に。
また、沈み込んだ状態から体を動かすには余計な力が必要になるため、寝返りが打ちにくくなる点もデメリットです。「朝起きると腰が重い」という方は、マットレスが柔らかすぎる可能性があります。
硬すぎると一部に圧力が集中する
反対に硬すぎるマットレスでは、体が沈まないため肩・背中・お尻といった出っ張った部分だけで体を支えることになります。圧力が一部に集中し、肩や腰の痛み、しびれ、血行の妨げにつながることも。
また、腰のくびれ部分が浮いてしまうため、浮いた腰を支えようと筋肉に余計な力が入るのも問題です。「横向きで寝ると肩が痛い」という方は、硬すぎるサインといえます。
睡眠改善インストラクター竹田 浩一「腰痛には硬いマットレスが良い」というのはよくある誤解です。大切なのは硬さそのものではなく、腰が沈みすぎず浮きすぎない「体に合った硬さ」を選ぶことです。
寝返りのしやすさも硬さで変わる
人は一晩のうちに20回前後の寝返りを打つといわれています。寝返りには、同じ部位への圧迫を防いだり、寝床内の温度や湿度を調整したりする大切な役割があります。
適度な硬さがあるマットレスは、少ない力でスムーズに寝返りが打てるため、体への負担が少なく、眠りが途切れにくくなります。硬さを選ぶ際は、「寝心地」だけでなく「寝返りのしやすさ」もあわせてチェックしましょう。
今のマットレスの硬さは合っている?セルフチェック
買い替えを考える前に、まずは今使っているマットレスの硬さが合っているかを確認してみましょう。
どちらにも当てはまらず、朝すっきり起きられているなら、今の硬さが合っている可能性が高いです。
柔らかすぎるサイン
- 朝起きたときに腰が重い・だるい
- 仰向けで寝るとお尻が沈み込む感覚がある
- 寝返りを打つときに力が必要
- マットレスの中央(腰の部分)がへこんでいる
当てはまる項目が多い場合は、今より一段階硬めのマットレスや、高反発のトッパーを検討してみましょう。
硬すぎるサイン
- 朝起きたときに肩や背中、お尻が痛い
- 仰向けで寝ると腰とマットレスの間に手がすっと入るほどすき間がある
- 横向きで寝ると肩や腕がしびれる
- 寝つくまでに何度も姿勢を変えてしまう
当てはまる項目が多い場合は、今より一段階柔らかめのマットレスや、柔らかめのトッパーを重ねるのがおすすめです。
マットレスの硬さの目安「N(ニュートン)値」の見方
マットレスの硬さを客観的に比べたいときに役立つのが、「N(ニュートン)」という数値です。
「硬め」「普通」といった表記はメーカーごとに基準が異なるため、N値を確認できると商品同士を比較しやすくなります。
N値とは?数値が大きいほど硬い
N値とは、ウレタンフォームを一定の厚さまで押し縮めたときに、押し返してくる力の大きさを表した数値です。JIS規格に基づく方法で測定され、数値が大きいほど硬いことを意味します。
ウレタンマットレスの場合、一般的には以下のように分類されます。
| N値 | 硬さの分類 | 寝心地のイメージ |
|---|---|---|
| 75N未満 | 柔らかめ | 体を包み込むような感触 |
| 75N以上〜110N未満 | 普通 | 多くの人に合いやすい標準的な硬さ |
| 110N以上 | 硬め | しっかり体を支える感触 |
なお、硬めの中でも170Nを超えるようなものは「硬すぎる」と感じる人が多い傾向があります。硬めを探している方でも、まずは110〜150N程度から検討するのがおすすめです。
N値を見るときの注意点
N値は便利な指標ですが、以下の点に注意が必要です。
- N値は主にウレタン素材の指標で、コイルマットレスには基本的に使われない
- 多層構造のマットレスは、表面と内部でN値が異なることがある
- 同じN値でも、厚みや密度によって寝心地は変わる
N値は「比較の目安」として活用し、最終的には実際の寝心地で判断しましょう。
コイルマットレスの硬さの見分け方
コイル(スプリング)マットレスの場合は、N値ではなくコイルの種類や数、線の太さで硬さの傾向がわかります。
| 種類 | 寝心地の傾向 | 特徴 |
|---|---|---|
| ポケットコイル | 柔らかめ〜普通 | コイルが独立しており体の凹凸にフィットしやすい。横揺れが少ない |
| ボンネルコイル | 硬め | コイル同士がつながっており面で支える。比較的リーズナブル |
一般的に、コイルの線が太いほど硬く、同じサイズでもコイル数が多いほど体を細かく支えるしっかりとした寝心地になりやすい傾向があります。
【体重・寝姿勢・体型別】自分に合うマットレスの硬さの選び方
ここからは、自分に合う硬さを見つけるための具体的な選び方を紹介していきます。
複数の項目に当てはまる場合は、「体重」を基準にし、寝姿勢や体型で微調整すると考えるとわかりやすいです。
体重で選ぶ
硬さ選びで最も影響が大きいのが体重です。体重が重いほどマットレスに沈み込みやすくなるため、体重が重い人ほど硬め、軽い人ほど柔らかめが基本になります。
| 体重の目安 | おすすめの硬さ | 理由 |
|---|---|---|
| 〜50kg前後 | 柔らかめ〜普通 | 硬いと沈まず、肩やお尻に圧が集中しやすい |
| 50〜80kg前後 | 普通 | 適度に沈み込みつつ、腰もしっかり支えられる |
| 80kg前後〜 | 硬め | 柔らかいと腰が沈み込み、底つきもしやすい |
体重が軽い方が硬いマットレスを選ぶと、体がほとんど沈まず「板の上で寝ている」ような感覚になりがちです。反対に体重が重い方は、硬さだけでなく厚みや耐久性(ウレタンの密度)も重視すると、へたりにくく長く使えます。
寝姿勢で選ぶ
普段どの姿勢で寝ることが多いかによっても、適した硬さは変わります。
仰向け寝が多い人:普通
仰向けは体重が背中・お尻に分散されやすく、体への負担が少ない姿勢です。腰が沈みすぎず浮きすぎない「普通」の硬さが合いやすいでしょう。
横向き寝が多い人:やや柔らかめ〜普通
横向きは肩と腰の狭い面積に体重が集中します。硬すぎると肩が沈まず、肩の痛みや腕のしびれの原因に。肩がほどよく沈み、頭から背骨が一直線になるやや柔らかめが適しています。
うつ伏せ寝が多い人:やや硬め
うつ伏せは、柔らかいマットレスだとお腹が沈んで腰が反りやすい姿勢です。腰の反りを防ぐために、やや硬めを選ぶと負担を抑えられます。
睡眠改善インストラクター竹田 浩一寝姿勢は自分では気づきにくいものです。「朝起きたときの姿勢」や「寝つくときの姿勢」を数日チェックしてみると、自分の寝姿勢の傾向がつかめますよ。
体型・年齢で選ぶ
体重が同じでも、体の凹凸の大きさによって合う硬さは変わります。
お尻や胸まわりなど凹凸がはっきりした体型の方は、硬いマットレスだと腰が浮きやすいため、やや柔らかめ〜普通がフィットしやすい傾向です。反対に、凹凸が少なくフラットな体型の方は、柔らかいと腰まわりが沈みやすいため普通〜やや硬めが合いやすくなります。
また、年齢を重ねると筋力が落ち、寝返りの回数が減りやすいといわれています。硬すぎると体の痛みにつながり、柔らかすぎると寝返りが打ちにくくなるため、「普通」の硬さで適度な反発力のあるものを選ぶのがおすすめです。
腰痛・肩こりが気になる場合
腰痛が気になる方は、腰が沈み込みすぎない硬さを選ぶことが基本です。ただし、硬すぎると腰が浮いて逆に負担になるため、仰向けに寝たときに腰とマットレスのすき間が自然に埋まる硬さを目指しましょう。
肩こりが気になる方は、横向き寝のときに肩がほどよく沈むかどうかがポイントです。マットレスだけでなく、枕の高さが合っているかもあわせて確認してみてください。
マットレスは腰痛や肩こりを治療するものではありません。痛みが強い場合や長引く場合は、自己判断せず整形外科などの医療機関に相談しましょう。
2人で寝る場合
夫婦やパートナーと同じマットレスで寝る場合、体重差が大きいと最適な硬さも異なります。どちらかに合わせると、もう一方が寝苦しく感じることも。
好みの硬さが違う場合は、シングルサイズを2台並べて使うのがおすすめです。それぞれに合った硬さを選べるうえ、相手の寝返りの振動も伝わりにくくなります。
硬さと一緒に確認したい「反発力」
マットレスの寝心地は、硬さだけでなく「反発力(高反発・低反発)」によっても大きく変わります。
よく混同されますが、硬さ=押したときの沈みにくさ、反発力=押し返すスピードや強さで、両者は別の指標です。そのため「柔らかめの高反発」や「硬めの低反発」も存在します。
寝返りのしやすさを重視するなら高反発、体へのフィット感を重視するなら低反発が基本です。
硬さ選びで失敗しないためのチェックポイント
最後に、マットレスの硬さ選びで後悔しないために押さえておきたいポイントを紹介します。
硬さの感じ方は個人差が大きいため、数値の目安と実際の寝心地の両方で判断することが大切です。
店頭では10分以上・いつもの寝姿勢で試す
店頭で試すときは、腰かけたり数秒寝転んだりするだけでは不十分です。できれば10分以上、普段寝ている姿勢で横になってみましょう。
チェックするポイントは以下の3つです。
- 仰向けで腰とマットレスの間に大きなすき間ができていないか
- 横向きで頭から背骨がまっすぐになっているか
- 寝返りを打つときに余計な力が要らないか
可能であれば家族や店員さんに横から寝姿勢を見てもらうと、背骨のラインが確認しやすくなります。
ネット購入は「お試し期間・返品保証」を確認
マットレスの本当の相性は、実際に数週間寝てみないとわからないことも少なくありません。体が新しいマットレスに慣れるまでに時間がかかるケースもあります。
そのため、ネットで購入する場合はお試し期間や返品保証が付いている商品を選ぶと安心です。保証の期間や条件(送料・返品方法など)は商品ごとに異なるため、購入前に公式サイトで確認しておきましょう。
硬さと一緒に「厚み」も確認する
同じ硬さでも、厚みが足りないと体が床に当たる「底つき感」が出てしまいます。床に直接敷く場合は、8cm以上、フローリングなど硬い床なら10cm以上がひとつの目安です。
特に体重が重めの方や、柔らかめのマットレスを選ぶ方は、底つきしないよう厚みに余裕のあるものを選びましょう。
今のマットレスはトッパーで調整する方法も
「今のマットレスが硬すぎる・柔らかすぎる」と感じていても、すぐに買い替える必要はありません。厚さ3〜5cm程度のマットレストッパーを上に重ねることで、寝心地を調整できます。
硬すぎる場合は柔らかめのトッパー、柔らかすぎる場合は高反発のトッパーを重ねるのが基本です。ただし、マットレス自体がへたって凹んでいる場合は、トッパーでは解消しにくいため、買い替えを検討しましょう。
睡眠改善インストラクター竹田 浩一腰の部分がへこんでいる、寝ていて体が傾く、といった状態はマットレスの寿命のサインです。硬さを見直すタイミングでもあるので、一度チェックしてみてください。
マットレスの硬さに関するよくある質問
ここでは、マットレスの硬さに関してよくある質問にお答えします。
硬いマットレスは腰痛に良いって本当?
必ずしもそうとは限りません。硬すぎるマットレスは腰が浮いてしまい、かえって腰に負担がかかることがあります。大切なのは腰が沈みすぎず浮きすぎない、自分の体に合った硬さを選ぶことです。
硬さに迷ったら硬めと柔らかめのどちらを選ぶべき?
迷った場合は「普通」の硬さを選ぶのがおすすめです。普通の硬さであれば、合わなかった場合でもトッパーを重ねて調整しやすくなります。特に、柔らかすぎるマットレスを硬くするのは難しいため、柔らかめに振りすぎないよう注意しましょう。
新しいマットレスに慣れるまでどのくらいかかる?
個人差はありますが、数日〜数週間ほどで体が慣れるケースが多いです。最初の数日で判断せず、お試し期間がある場合は期間内にじっくり寝心地を確かめましょう。
【まとめ】マットレスの硬さは「体重×寝姿勢」で選ぼう
マットレスの硬さの選び方について解説してきました。
<まとめ>
◆硬さは体重を基準に、寝姿勢や体型で微調整して選ぶ
◆迷ったら「普通(75〜110N程度)」が失敗しにくい
◆柔らかすぎ・硬すぎのサインが出ていたら見直しのタイミング
マットレスの最適な硬さは、体重・寝姿勢・体型によって人それぞれです。柔らかすぎても硬すぎても体に負担がかかるため、「立ったときの姿勢をそのまま横にした状態」を保てるかを基準に選びましょう。
最終的には実際に寝てみることが一番の判断材料になります。お試し期間や返品保証のある商品を選べば、安心して自分に合う硬さを見つけられます。
睡眠改善インストラクター竹田 浩一硬さが合ったマットレスで眠ると、朝の体の軽さが変わります。今のマットレスに違和感がある方は、この記事のセルフチェックから始めてみてください。



