- マットレスの高反発と低反発は何が違うの?
- 結局、自分にはどっちが合っている?
マットレスを探していると必ず目にする「高反発」と「低反発」。なんとなく「高反発は硬い、低反発は柔らかい」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
実は、高反発・低反発は硬さとは別の指標です。違いを正しく理解しないまま選ぶと、「思っていた寝心地と違った」と後悔することになりかねません。
<この記事でわかること>
◆高反発と低反発の違いが比較表でひと目でわかる
◆「高反発=硬い」が誤解である理由がわかる
◆体重・寝姿勢別に、自分にはどっちが合うかがわかる
この記事では、睡眠改善インストラクターの監修のもと、マットレスの高反発と低反発の違いや、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。
読み終えるころには、自分が高反発と低反発のどちらを選ぶべきかがはっきりわかりますので、ぜひマットレス選びの参考にしてみてください。
快眠ランドでは、読者に有益で信頼できる情報を提供するため、正確性・客観性を重視し、コンテンツ編集ポリシーを基に執筆しています。
【結論】高反発と低反発の違いは「押し返す力」
先に結論からお伝えします。高反発と低反発の違いをひと言でまとめると、以下のとおりです。
| 高反発 | 低反発 | |
|---|---|---|
| ひと言でいうと | 押し返して支える | 沈んで包み込む |
| 寝心地 | 下から押し上げるような弾力 | じんわり沈み、体に密着する |
| 一番の強み | 寝返りが打ちやすい | 体へのフィット感が高い |
| 向いている人 | 寝返りが多い人・体重が標準〜重めの人 | 体重が軽めの人・横向き寝の人 |
どちらか迷った場合は、寝返りを打ちやすく幅広い人に合いやすい「高反発」から検討するのがおすすめです。
睡眠改善インストラクター竹田 浩一どちらが優れているというより、「体に合うかどうか」がすべてです。それぞれの特徴を知って、自分の体型や寝方に合うほうを選びましょう。
マットレスの高反発と低反発の違いとは?
ここでは、高反発と低反発の違いを定義や特徴から詳しく解説します。
なんとなくのイメージではなく、正しい違いを理解しておくことが失敗しないマットレス選びの第一歩です。
定義の違いは「反発弾性率」
高反発・低反発は、ウレタンフォームの「反発弾性率」で区別されます。反発弾性率とは、素材の上に鋼球を落としたときにどれくらいの高さまで跳ね返るかを表した数値です。
| 分類 | 反発弾性率の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 低反発 | 15%未満 | 押すとゆっくり沈み、ゆっくり戻る |
| 一般(レギュラー) | 15〜50% | 一般的なウレタンの弾力 |
| 高反発(高弾性) | 50%以上 | 押すとすぐに押し返してくる |
出典:ウレタンフォーム工業会の分類をもとに作成
つまり高反発は「押し返す力が強い」素材、低反発は「ゆっくり沈んで体の形に沿う」素材ということです。
なお、「高反発マットレス」「低反発マットレス」という呼び方には明確な統一基準がありません。マットレスの一部に該当する素材が使われていれば、そう表記されることが多いため、どの層にどの素材が使われているかも確認しましょう。
高反発と低反発の違いを比較表でチェック
| 比較項目 | 高反発 | 低反発 |
|---|---|---|
| 寝心地 | 下から押し上げるような弾力 | じんわり沈み、包み込まれる感覚 |
| 寝返りのしやすさ | ◎ 少ない力で打ちやすい | △ 沈み込むため力が必要 |
| 体へのフィット感 | ○ | ◎ 体の凹凸に密着 |
| 体圧分散 | ○ 押し返して支える | ◎ 沈んで面で受け止める |
| 腰の沈み込みにくさ | ◎ | △ 重い部分が沈みやすい |
| 通気性 | ○ 比較的熱がこもりにくい | △ 密着するぶん熱がこもりやすい |
| 温度による変化 | 少ない | 寒いと硬くなりやすい |
| 振動の伝わりにくさ | ○ | ◎ 衝撃を吸収しやすい |
ざっくりまとめると、「支えて寝返りを助ける」のが高反発、「包み込んで圧を逃がす」のが低反発です。
「高反発=硬い」「低反発=柔らかい」は誤解
ここが最も誤解されやすいポイントです。「反発力(高反発・低反発)」と「硬さ」はまったく別の指標です。
- 反発力=押されたときにどれだけ速く・強く押し返すか(反発弾性率)
- 硬さ=押したときにどれだけ沈みにくいか(N値)
そのため、「柔らかめの高反発マットレス」や「硬めの低反発マットレス」も存在します。たとえば体重が軽い方でも、寝返りのしやすさを重視したいなら「柔らかめ(N値が低め)の高反発」を選ぶ、という選び方ができるのです。
マットレスを選ぶときは、「高反発か低反発か」と「何Nか」を分けて確認することで、イメージ通りの寝心地に近づけられます。
睡眠改善インストラクター竹田 浩一「高反発を買ったら思ったより柔らかかった」「低反発なのに硬く感じた」という声は、反発力と硬さを混同しているケースがほとんどです。硬さ(N値)の選び方は以下の記事で詳しく解説しています。

高反発マットレスのメリット・デメリット
ここでは、高反発マットレスのメリットとデメリットを紹介していきます。
購入前に良い面と気をつけたい面の両方を把握しておくことが大切です。
高反発マットレスのメリット
高反発マットレスのメリットは以下の3つです。
- 少ない力でスムーズに寝返りが打てる
- 腰が沈み込みにくく、寝姿勢が崩れにくい
- 比較的通気性が良く、季節による寝心地の変化が少ない
最大の魅力は、押し返す力が寝返りをサポートしてくれる点です。寝返りがスムーズに打てると、同じ部位への圧迫を防げるうえ、余計な力を使わないため眠りが途切れにくくなります。
また、体が沈み込みすぎないため、体重が重めの方や、柔らかいマットレスで腰に違和感を覚える方にも向いています。温度による硬さの変化が少なく、一年を通して安定した寝心地で使える点もメリットです。
高反発マットレスのデメリット
一方、高反発マットレスには以下のようなデメリットもあります。
- 硬めのものだと横向き寝で肩や腰が痛くなることがある
- 体重が軽い人は体がフィットしにくいと感じる場合がある
- 包み込まれるような寝心地が好きな人には物足りない
高反発で硬さもあるマットレスを選ぶと、体が沈まず肩や腰など一部に圧力が集中することがあります。特に横向き寝が多い方は、硬さ(N値)が高すぎないものを選びましょう。
また、体重が軽い方は反発力に押し返されて、体がマットレスの上に浮いているように感じることもあります。その場合は、柔らかめの高反発や多層構造のマットレスを検討してみてください。
低反発マットレスのメリット・デメリット
次に、低反発マットレスのメリットとデメリットを紹介していきます。
低反発は好みが分かれやすい素材のため、特にデメリットもしっかり確認しておきましょう。
低反発マットレスのメリット
低反発マットレスのメリットは以下の3つです。
- 体の凹凸にぴったりフィットし、圧力を分散しやすい
- 包み込まれるような心地よい寝心地
- 衝撃を吸収しやすく、隣の人の振動が伝わりにくい
低反発の最大の魅力は、体の形に沿ってじんわり沈み、面で体を受け止める点です。肩やお尻など出っ張った部分の圧力を逃がしやすいため、硬いマットレスで体が痛くなりやすい方にとっては快適に感じられることがあります。
また、衝撃を吸収する性質があるため、2人で寝ても相手の寝返りの振動が伝わりにくいのもメリットです。
低反発マットレスのデメリット
一方、低反発マットレスには以下のようなデメリットもあります。
- 沈み込むぶん寝返りが打ちにくい
- 体が密着するため熱や湿気がこもりやすい
- 寒い時期は硬くなりやすい
低反発は体が沈み込むため、寝返りを打つときに余計な力が必要になります。寝返りが多い方や筋力が落ちてきた方は、寝苦しさを感じることがあるかもしれません。
また、低反発ウレタンは温度によって硬さが変わりやすく、冬場の寒い部屋では硬く感じることがあります。体に密着するぶん熱がこもりやすいため、暑がりの方は通気性の良いシーツや敷きパッドを組み合わせるのがおすすめです。
睡眠改善インストラクター竹田 浩一低反発の上で寝返りを打つと、体の跡が残ってくぼみに体が戻されるような感覚があります。寝返りが多い方は、この点を店頭などで一度体感してみてください。
高反発と低反発はどっちがいい?タイプ別の選び方
高反発と低反発の違いがわかったところで、自分にはどちらが合うのかを見ていきましょう。
以下のチェックリストで、当てはまる項目が多いほうを目安にしてみてください。
高反発が向いている人
- 寝返りが多い・スムーズに寝返りを打ちたい
- 体重が標準〜重め
- 柔らかいマットレスで腰が沈む感覚がある
- 暑がり・汗をかきやすい
- 仰向けやうつ伏せで寝ることが多い
高反発は寝返りを助け、腰の沈み込みを防いでくれるため、幅広い人に合いやすいタイプです。迷ったらまずは高反発から検討してみましょう。
低反発が向いている人
- 体重が軽め
- 横向きで寝ることが多い
- 硬いマットレスで肩や腰が痛くなる
- 体を包み込まれるような寝心地が好き
- 寝返りが少ない(寝相が良い)
低反発は体に密着して圧力を分散するため、硬いマットレスで体が痛くなりやすい方に向いています。ただし、低反発単体の薄いマットレスは底つきしやすいため、ある程度の厚みがあるものや、下層に支える層があるものを選びましょう。
体重・寝姿勢・悩み別の早見表
| こんな人 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 体重が軽め(〜50kg前後) | 低反発 or 柔らかめの高反発 | 体が沈みやすくフィットしやすい |
| 体重が標準〜重め | 高反発 | 腰が沈み込みにくい |
| 仰向け寝が多い | 高反発 | 寝姿勢をまっすぐ保ちやすい |
| 横向き寝が多い | 低反発 or 多層構造 | 肩がほどよく沈む |
| うつ伏せ寝が多い | 高反発 | お腹が沈んで腰が反るのを防ぐ |
| 腰が気になる | 高反発 | 腰の沈み込みを防ぎ、寝返りもしやすい |
| 暑がり・汗かき | 高反発 | 熱がこもりにくい |
| 2人で寝る | 低反発 or ポケットコイル | 振動が伝わりにくい |
マットレスは腰痛などの症状を治療するものではありません。痛みが強い場合や長引く場合は、自己判断せず整形外科などの医療機関に相談しましょう。
迷ったら「多層構造(ハイブリッド)」も選択肢
「フィット感は欲しいけれど、寝返りのしやすさも捨てがたい」という方には、表面に柔らかい層や低反発層、下層に高反発・高弾性の層を組み合わせた多層構造のマットレスもおすすめです。
表面の層で体の凹凸にフィットさせつつ、下層でしっかり支える設計のため、高反発と低反発の「いいとこ取り」ができます。最近の人気マットレスには、この多層構造を採用しているものが多くあります。
高反発・低反発マットレスを選ぶときのチェックポイント
高反発か低反発かを決めたら、以下のポイントもあわせて確認しましょう。
同じ「高反発」「低反発」でも、これらの条件によって寝心地や使い勝手は大きく変わります。
硬さ(N値)もあわせて確認する
前述のとおり、反発力と硬さは別の指標です。ウレタンマットレスの硬さは、一般的に75N未満が柔らかめ、75〜110N未満が普通、110N以上が硬めとされています。
迷ったら「普通」の硬さを基準にし、体重が重めなら硬め、軽めなら柔らかめに調整しましょう。
耐久性は「密度」で判断する
マットレスの耐久性は、反発力よりもウレタンの密度(D:kg/m³)の影響を大きく受けます。一般的に密度が高いほどへたりにくく、長く使える傾向があります。
価格が安いマットレスは密度が低いことも多いため、長く使いたい方は密度の表記もチェックしておくと安心です。
底つきしない「厚み」を選ぶ
厚みが足りないと、体が床に当たる「底つき感」が出てしまいます。床に直接敷く場合は、8cm以上、フローリングなど硬い床なら10cm以上がひとつの目安です。
特に沈み込みやすい低反発マットレスは、底つきしないよう厚みに余裕のあるものを選びましょう。なお、厚さ3〜5cm程度のものは「トッパー」と呼ばれ、今のマットレスの上に重ねて寝心地を調整する用途で使われます。
お試し期間・返品保証を確認する
高反発・低反発の寝心地は、実際に数週間寝てみないとわからないことも少なくありません。ネットで購入する場合は、お試し期間や返品保証が付いている商品を選ぶと安心です。
保証の期間や条件(送料・返品方法など)は商品ごとに異なるため、購入前に公式サイトで確認しておきましょう。
高反発・低反発マットレスに関するよくある質問
ここでは、高反発・低反発マットレスに関してよくある質問にお答えします。
腰痛には高反発と低反発のどちらがいい?
一般的には、腰が沈み込みにくく寝返りも打ちやすい高反発が選ばれることが多いです。ただし、高反発でも硬すぎると腰が浮いて負担になるため、自分の体重に合った硬さを選ぶことが大切です。
低反発マットレスは冬に硬くなるって本当?
はい。低反発ウレタンは温度の影響を受けやすく、室温が低いと硬く感じやすい性質があります。冬場の寝心地の変化が気になる方は、温度による変化が少ない高反発や、多層構造のマットレスを検討するとよいでしょう。
高反発と低反発ではどちらが長持ちする?
耐久性は反発力よりもウレタンの密度の影響を大きく受けます。高反発・低反発に関わらず、密度が高いものほどへたりにくくなるため、長く使いたい方は密度もあわせて確認しましょう。
高反発と低反発を重ねて使ってもいい?
はい。たとえば高反発マットレスの上に薄い低反発トッパーを重ねると、下でしっかり支えつつ表面のフィット感を高められます。ただし、低反発の層が厚すぎると沈み込みが大きくなり寝返りが打ちにくくなるため、薄めのものを選ぶのがポイントです。
【まとめ】高反発と低反発の違いを知って自分に合うマットレスを選ぼう
マットレスの高反発と低反発の違いについて解説してきました。
<まとめ>
◆高反発は「押し返して支える」、低反発は「沈んで包み込む」
◆「高反発=硬い」ではなく、反発力と硬さ(N値)は分けて確認する
◆迷ったら寝返りが打ちやすく幅広い人に合う高反発がおすすめ
高反発と低反発の違いは、押し返す力(反発弾性率)にあります。寝返りのしやすさや腰の支えを重視するなら高反発、体へのフィット感を重視するなら低反発が基本です。
どちらも捨てがたい場合は、高反発と低反発を組み合わせた多層構造のマットレスも検討してみてください。
最終的には実際に寝てみることが一番の判断材料になります。お試し期間や返品保証のある商品を選べば、安心して自分に合うマットレスを見つけられます。
睡眠改善インストラクター竹田 浩一高反発か低反発かを決めたら、次は硬さ(N値)選びです。体重や寝姿勢に合う硬さは、以下の記事を参考にしてみてください。



